合成葉酸は危険!はウソ?ホント?

合成葉酸は危険!はウソ?ホント?

caution!

 

妊活中の女性なら、食べるものが安全かどうか、安心できるものかどうかを気にしていると思います。

 

その時の安全かどうかの判断基準のひとつに「天然由来」であること、があるかもしれません。

 

そして人工的に化学合成されたものは、なんとなく危険だと感じておられるかもしれません。

 

しかしその判断基準は間違いです。

 

今回は「合成葉酸」は危険か否か?という問題について回答したいと思います。

 

目次

  1. 合成か否かは安全性の指標にはならない
    1. 天然葉酸と合成葉酸の違い
    2. 安全性は合成の課程で判断
    3. 「天然は安心」の危険性
  2. 「厚労省が推奨しているのは合成葉酸」という事実
    1. 天然葉酸は神経管閉鎖障害のリスクを低減する証拠がない
  3. まとめ

 

合成か否かは安全性の指標にはならない

いきなり結論から述べさせていただくと、「葉酸が合成かどうかは、安全であるかないかを決める基準ではない」ということです。

 

この理由を理解していただくためには、まず「天然葉酸」と「合成葉酸」の違いを知っておいてもらわなければいけません。

 

天然葉酸と合成葉酸の違い

「天然葉酸」とは、野菜などの食品に含まれている葉酸のことで、ほとんどがポリグルタミン酸葉酸のことです。

 

いっぽう「合成葉酸」とは、化学合成された葉酸のことで、こちらはモノグルタミン酸葉酸と呼ばれます。

 

ポリグルタミン酸葉酸とモノグルタミン酸の違いは、厚生労働省が勧める400μgのモノグルタミン酸葉酸とは?でも述べていますが、ポリグルタミン酸葉酸が、小腸で吸収される形に変化したのがモノグルタミン酸葉酸で、結局葉酸であることには変わりはありません。

 

ではなぜ化学合成して形を変えるのかというと、その方が吸収効率がいいからです。

 

食品由来のポリグルタミン酸葉酸は、調理で加熱されたり、モノグルタミン酸葉酸に変わる途中で損失が発生し、実際の生体利用率は50%以下となっていしまいます。

 

いっぽうのモノグルタミン酸葉酸の生体利用率は85%と高く、安定性もポリグルタミン酸葉酸より上です。

 

つまり、天然葉酸と合成葉酸の違いは、葉酸の「形」が変わっているだけにすぎず、安全か危険か、という話ではないのです。

 

安全性は合成の課程で判断

「でも合成葉酸の場合は、合成の際にヘンなものが入ったりする可能性があるんじゃないの?」と思われるかもしれません。

 

たしかにおっしゃる通りです。

 

人の手が加わるわけですから、その可能性自体は否定しません。

 

しかしそれは合成の課程に問題があるのであって、「合成」そのものが危険なのではありません。清潔な環境で正しく適切に合成されたものなら安全なのです。

 

そして、この正しく適切にサプリメントが作られているかどうかは「GMP認証」されているかどうかで判断できます。

 

安心・安全のため、葉酸サプリは「GMP」をクリアしたものを選ぶべし

 

「天然は安心」の危険性

では、人の手が加わらない「天然」なら安心できるのでしょうか?

 

答えはNOです。

 

厚生労働省の発行した「健康食品の正しい利用方法」というパンフレットにはこうあります。

 

「天然・自然です」とうたうことが、その製品の安全性や有効性を証明するものではありません。天然由来製品の特徴を理解して、「天然・自然」の言葉にまどわされないようにしましょう。

 

健康食品の正しい利用法 厚労省医薬食品局安全部(平成28年2月改定)[PDF]より

 

また、日本医師会は、「国民のみなさまへ」として、「健康食品」・サプリメントについてこのように言っています。

 

「食品だから安心」、「天然成分だから安全」は誤解で、天然成分由来の健康食品でも、アレルギー症状や医薬品との相互作用を起こすものがあります。
特に、病人、子ども、妊産婦、高齢者、アレルギー体質のある方などは、要注意です。

 

日本医師会「健康食品」・サプリメントについてより

 

さらに、内閣府食品安全委員会もこう言ってます。

 

「天然」「ナチュラル」「自然」のものが、安全であるとは限りません。これは食品全般に言えることです。

 

内閣府食品安全委員会「健康食品」に関する情報より

 

なぜ国や医師会がこれほど言及するかといえば、「天然・自然は安心」に騙されている人がそれほど多いからです。

 

またさらに言えば、「安全であるとは限らない」だけでなく「危険な場合もある」からです。

 

たとえば、「天然」のものは人の手が入っていないということですから、有害物質や不純物が取り除かれていない可能性があります。

 

また「天然」のものは含有物がすべて明らかになっているわけではないので、アレルギー物質が含まれている可能性があります。

 

これらは「天然」であるがゆえの弊害です。

 

もちろん、天然は全て危険だと言いたいのではありません。

 

ようは、「天然・自然」は安全の基準にはなりえない、ということを言いたいのです。

 

「厚労省が推奨しているのは合成葉酸」という事実

そもそもの話ですが、厚生労働省が妊娠前と妊娠初期の女性に勧めているのは、「食品からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mgの葉酸」摂取です。

 

前段の「食品からの葉酸」はポリグルタミン酸葉酸=天然葉酸であることは明らかです。

 

また後段の「いわゆる栄養補助食品から1日0.4mg」の葉酸はモノグルタミン酸葉酸=合成葉酸であることも明らかです。

 

直接「合成葉酸の摂取」を推奨しているわけではありませんが、前後の文脈から推し量れば、厚労省は「合成葉酸を推奨している」と理解して問題ありません。

 

天然葉酸は神経管閉鎖障害のリスクを低減する証拠がない

ではなぜ、厚労省はプラス0.4mgの葉酸を「栄養補助食品から」の葉酸にしているのでしょうか?

 

それは天然葉酸では神経管閉鎖障害のリスクを低減するという確証を得られていないからです。

 

栄養補助食品からの葉酸摂取は、海外の疫学研究で効果が立証されています。

 

しかし食品からの葉酸摂取によるリスク低減は、「理論上には効果がある」ものの、証拠が得られていないのが現状です。

 

まとめ

以上見てきたように、天然か合成かは安全の指標にはなりません。

 

そして厚生労働省が、妊活中及び妊娠初期の女性にプラス0.4mgの葉酸摂取を勧めているのは合成葉酸です。

 

メーカーは、商業的に「安全であること」を誇張したいがために「天然」を売りにしている場合がありますが、そんな手には引っかからないでください。

 

これは葉酸サプリに限った話ではありません。

 

他の食品などにも言えることです。

 

やがて授かり、生まれてくる赤ちゃんにとって「何が本当に安全なのか」を判断できるようになることも、妊活女性にとっては重要なことなのではないでしょうか。

 

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