巨赤芽球性貧血(悪性貧血)を予防する葉酸

巨赤芽球性貧血(悪性貧血)を予防する葉酸

貧血の女性

 

女性は男性に比べて貧血になりやすいといいます。

 

これは月経があるため男性より鉄分不足になりやすいからですが、じつは鉄分が正常でもなってしまう貧血があります。

 

それが「巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)」です。

 

今回はこの巨赤芽球性貧血と葉酸、ビタミンB12について見ていきたいと思います。

 

目次

  1. 貧血とは
    1. 鉄欠乏性貧血
    2. 巨赤芽球性(きょせきがきゅうせい)貧血
  2. 巨赤芽球性貧血の原因は
    1. 葉酸不足になる原因
    2. ビタミンB12不足になる原因
  3. 巨赤芽球性貧血の症状
  4. 巨赤芽球性貧血の治療法
  5. 巨赤芽球性貧血の予防法

 

貧血とは

貧血は血液中の赤血球が減少することによって起こります。

 

赤血球が少なければ酸素を全身に送れないので、体の各所が酸欠状態になり、それを補おうと心臓や肺が働き、症状として息切れや動悸、めまいなどが起こります。

 

この赤血球が少なくなる要因は2つあります。

 

鉄欠乏性貧血

いわゆる「貧血」といった場合はこの鉄欠乏性貧血を指します。

 

赤血球を構成する「ヘモグロビン」というたんぱく質を造るためには、鉄分が不可欠です。

 

鉄分が不足すればヘモグロビンを合成できず、赤血球が作れないので貧血となるのです。

 

巨赤芽球性(きょせきがきゅうせい)貧血

また赤血球は、骨髄にある血液細胞が細胞分裂することで生成されます。

 

細胞分裂が正常に行われるには葉酸と、それを助けるビタミンB12が必要ですが、これらが不足すれば赤芽球(赤血球になる前の段階の細胞)が巨大化し(巨赤芽球)、正常な赤血球になる前に壊れてしまいます。

 

これを巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)といいます。

 

今では治療法が明らかとなっていますが、以前は原因不明の病気だったので「悪性貧血」とも呼ばれます。

 

巨赤芽球性貧血の原因は

巨赤芽球性貧血は葉酸不足またはビタミンB12不足によって起こりますが、その原因は何なのでしょう。

 

葉酸不足になる原因

まず葉酸不足になる原因ですが、主な原因は

 

  1. 摂取量が足りない
  2. 吸収が阻害されている
  3. 必要量が増える

 

などです。

 

偏食などで野菜を全く摂らないと葉酸不足になります。また熱帯性下痢(スプルー)やセリアック病などの病気が原因で葉酸の吸収が阻害されることがあります。

 

3つめの「必要量が増える」のは主に妊婦さんです。

 

妊娠したり産後の授乳期などは赤ちゃんの分だけ葉酸の必要量が増えますので、その分多めに葉酸を摂取しなければなりません。

 

ビタミンB12不足になる原因

つぎにビタミンB12不足になる原因ですが、おおむね上記葉酸が不足する原因と同じです。

 

ただし、2つめの吸収が阻害される場合ですが、ビタミンB12が小腸で吸収されるには、胃から分泌される「内因子」という物質が必要です。

 

このため、内因子を分泌する胃粘膜に病変があったり、胃の全摘手術をした人などはビタミンB12欠乏症となります。

 

※厳密には、この内因子不全を原因とする巨赤芽球性貧血を「悪性貧血」というようです。

 

巨赤芽球性貧血の症状

巨赤芽球性貧血も鉄欠乏症貧血も赤血球が足りないことには変わりがないので、初期症状は「めまい」「立ちくらみ」「動悸」「息切れ」など、ほぼ同じです。

 

ただし、巨赤芽球性貧血は葉酸またはビタミンB12が不足していますので、体内の細胞分裂や神経組織の代謝がうまくいかなくなり、粘膜組織や脳にダメージを与える場合があります。

 

例としては

 

  • 舌粘膜が委縮する舌炎(ハンター舌)
  • 味覚の低下
  • 下痢
  • 胃粘膜委縮による胃炎
  • 脳細胞変性による意識障害
  • 手足のしびれ
  • 歩行障害

 

などが上げられます。

 

放置すれば2~3年で死に至りますが、現在は治療法が確立しているので心配はありません。

 

巨赤芽球性貧血の治療法

巨赤芽球性貧血を治療する際には、まず血液を検査して葉酸かビタミンB12かどちらが不足しているのかを調べます。

 

どちらが不足しているかがわかれば、葉酸もしくはビタミンB12を経口投与しますが、内因子が欠乏している人は小腸からビタミンB12を吸収できないので、筋肉注射をする必要があります。

 

胃の全摘手術をしている人は、生涯ビタミンB12の注射をし続けなければなりません。

 

巨赤芽球性貧血の予防法

葉酸もビタミンB12も基本的には不足しにくい栄養素です。

 

しかし巨赤芽球性貧血の原因のところで述べたように、妊婦さんや内因子が欠乏している人は注意が必要です。

 

とくに妊婦さんの場合は、葉酸不足は赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを高めますので、厚生労働省が推奨するように妊娠する前から、サプリメントで葉酸を摂取するようにしましょう。

 

葉酸が神経管閉鎖障害のリスクを低減する理由

 

その際はビタミンB12も含有しているサプリを選べば、両方の不足をケアできます。

 

ビタミンB12を必要分摂取できる葉酸サプリ「プレミン」

 

まとめ

貧血は鉄欠乏症貧血にしろ巨赤芽球性貧血にしろ、妊婦さんがなりやすい病気です。

 

治療法は確立していますが、放置すれば命に関わりますので、軽く考えず、症状がある場合はすぐにお医者さんに行きましょう。

 

また妊活中の女性は食事からの葉酸に加え、サプリでも摂取すれば赤ちゃんの発育をサポートすることにもなるので、妊娠前から利用することをおすすめします。

 

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