妊活女子が不妊治療を受ける前に知っておいてほしいこと

妊活女性が不妊治療を受ける前に知っておいてほしいこと

不妊治療

 

「不妊」とは、日本産婦人科学会では「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」とし、この一定期間とは一般的に1年間であると定義しています。

 

つまり、避妊をせずにセックスをしているが1年経っても妊娠しない場合は「不妊」ということになります。

 

しかし、健康な男女とはどこまでが健康なのでしょうか?またこの期間中のセックスの回数は何回程度なのでしょうか?

 

このような曖昧な定義で自分を不妊と判断して、不妊治療に踏み切ってよいのでしょうか?

 

今回は、不妊治療を受けるかどうかの判断基準について解説していきます。

 

目次

  1. 不妊治療のメリット・デメリット
    1. 不妊治療のメリット
    2. 不妊治療のデメリット
  2. 不妊治療を受けるべきかどうかをセルフチェック
    1. 基礎体温表について
    2. 生理について
    3. 年齢について
  3. まとめ

 

不妊治療のメリット・デメリット

2015年に実施された国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、「不妊の心配をしたことのある夫婦は3組に1組を超え(35.0%)、子どものいない夫婦では55.2%」だそうです。

 

また、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある、または今現在受けていると答えた夫婦は、全体で18.2%、子どものいない夫婦では28.2%となっています。

 

出生動向調査結果
※国立社会保障・人口問題研究所「第15回(2015年)出生動向基本調査」結果の概要-第Ⅱ部夫婦調査の結果概要[PDF]より抜粋

 

これから妊活を始める方にはピンとこないかもしれませんが、不妊治療を受ける夫婦は年々増加傾向にあり、この数字を見れば、不妊治療が決して他人事ではないと言えます。

 

もしかしたら近い将来、不妊治療を受けることになるかもしれません。

 

ですので、まずは不妊治療のメリットとデメリットを把握しておきましょう。

 

不妊治療のメリット

不妊治療のメリットは主に2つ

 

  • 原因を可視化できる
  • 物理的に不可能な場合それを改善できる

 

原因を可視化できる

不妊治療に際してはまず最初に「検査」が必要ですが、これにより、妊娠できない原因が科学的に、具体的に可視化できます。

 

何をどうすればよいかがわかるので、漠然とした不安は少なくなり、やるべきことや治療に専念できます。

 

物理的に不可能な場合それを改善できる

たとえば、卵管が左右とも詰まっていれば、通常のセックスでは精子と卵子はまず出会えず、物理的に自然妊娠は不可能になります。

 

このような場合は腹腔鏡手術や体外受精により妊娠が可能になる場合があります。

 

不妊治療のデメリット

デメリットは主に3つ挙げられます。

 

  • クリニック選びに左右される
  • 精神的・肉体的苦痛
  • 経済的負担

 

クリニック選びに左右される

不妊に限らず、どんな病気でも病院選びは重要ですが、不妊治療の場合は選ぶクリニックによって大きく左右されます。

 

産婦人科医なら全て不妊治療に精通しているかというと必ずしもそうとは限らず、また不妊治療に最低限必要な設備が整っていないところも多くあります。

 

大都市であれば生活圏で良いところを探すこともできますが、そうでない場合は通えるクリニックが存在しない、という場合も考えられます。

 

精神的・肉体的苦痛

出来るだけ自然妊娠に近い妊娠を目指す初期の不妊治療でも、ある程度の薬剤投与はつきものです。

 

これらには程度の差はありますが副作用があり、肉体的な苦痛を伴うことがあります。

 

またこの肉体的苦痛やうまくいかなかったときの落胆、それに伴うパートナーとの心のすれ違いなどが精神的苦痛につながることも珍しい話ではありません。

 

経済的負担

不妊治療は段階を踏んで治療が行われていきますが、最初の段階では保険が適用できるため、それほど負担は大きくありません。

 

しかし、人工授精などの高度生殖医療の段階になると保健適用外になり全額自費となります。しかも必ずしも成功するわけではなく、1回約1~3万円かかる体外受精の成功率は5~20%です。

 

ちなみに不妊治療の妊娠までの平均治療費は140.6万円だそうです。

 

不妊に関するアンケート

 

【出典】(株式会社バズラボ「不妊治療、妊娠までの平均治療費は140.6万円、平均治療期間は25ヶ月[PDF]」)

 

不妊治療を受けるべきかどうかをセルフチェック

以上のように、不妊治療はたしかに妊娠の確率は上るものの、それに対する肉体的、精神的、経済的コストもけっして小さくないのが現実です。

 

そして、できれば不妊治療に頼ることなく自然妊娠を希望される方がほとんどだと思います。

 

そこで、以下に不妊治療を受けるべきかどうかのチェックリストを挙げておきます。

 

これらのうち一つでも該当すれば不妊治療のドアを叩いてみてもよいかもしれません。

 

しかし、どれも当てはまらないなら、まだあなた方夫婦は自然妊娠する力が十分あるものの、たまたま妊娠できていないだけなのかもしれません。

 

不妊治療セルフチェックリスト

  • 基礎体温表に高温期がない(一相性)
  • 月に5、6回以上セックスしていて、1年以上妊娠しない
  • 生理痛がひどくて会社を休むことがたびたびある
  • 生理が2ヶ月間こないことがたびたびある
  • 不正出血がひんぱんに見られる
  • 不妊治療を受けることについて、夫婦で十分に話し合い、合意している
  • 女性の年齢が35歳以上である

※【参考書籍】主婦と生活社『妊娠力』放生勲著

 

基礎体温表について

基礎体温表は妊活をするうえで非常に重要です。

 

まだ自分の基礎体温表を毎日計測していない方はすぐにでも付けるようにしてください。

 

自分の排卵日を把握するためには不可欠ですし、不妊治療を受けるべきかどうかの判断をするうえでも非常に有効なツールとなります。

 

生理について

生理は自分の体調を知るバロメーターです。

 

頻繁に重い生理痛や生理不順、不正出血がある場合は何らかの病気が潜んでいるかもしれません。婦人科で健診することをおすすめします。

 

年齢について

一般的に35歳以上での妊娠は「高齢妊娠」とされています。

 

これは女性の妊娠適齢期が20歳~35、6歳であるためで、年齢とともに妊娠の確率は確実に下がります。

 

もちろん35歳以上で自然妊娠することもできますが、それ以上に年齢を重ねれば出産時のリスクも高まるため、できるだけ早く妊娠することを優先すべきです。

 

まとめ

当サイトはけっして不妊治療が悪いこととは考えていません。

 

不妊治療によって妊娠・出産できた夫婦はたくさんおられます。

 

しかし、本来なら自然妊娠する力が十分あるにもかかわらず、不妊治療に頼ることはおすすめできません。

 

不妊治療が逆に不妊を助長する可能性もあるからです。

 

まずはチェックリストで確認し、自分に必要かどうかを判断してみてください。

 

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