男性の妊活と取り組むべき理由

知っておくべき「男性の妊活」とその取り組むべき理由

男性の妊活

 

「妊活」という言葉をよく耳にするようになりましたが、「男性の妊活」となると「え?」となる人が多いようです。

 

男性にとって妊娠はどこか他人事で、当事者意識が欠けがちです。

 

「妊娠は女性の問題」というイメージが強いのでしょう。

 

しかし、妊娠できない場合の原因が、夫婦でどれくらいの割合であるかを知れば、そういったイメージは崩れるかもしれません。

 

今回は男性の妊活とその重要性について見ていきます。

 

ぜひあなたのパートナーにも読んでいただくことをおススメいたします。

 

目次

  1. 不妊の約5割は男性側に原因が
    1. 男性の生殖機能が正常と言える基準
    2. 年齢だけじゃない男性の不妊の原因
  2. 男性が取り組むべき妊活とは
    1. 健康的な生活を送る
    2. 男性が控えるべき生活習慣
    3. 食生活
  3. まとめ

 

不妊の約5割は男性側に原因が

世界保健機関(WHO)の不妊に関する調査では、その原因が女性にある場合は41%、男性にある場合は24%、男女両方にある場合は24%となっています(残る11%は原因不明)。

 

男性の24%は女性に比べれば少ないですが、男女両方ある場合と合わせれば48%、つまり約5割が男性側にも原因があるということです。

 

不妊原因の男女別割合グラフ

 

ちょっと驚く数字ですよね。

 

あなたのパートナーは大丈夫でしょうか?

 

男性の生殖機能が正常と言える基準

まずは、不妊の原因が男性側と認められない、正常な生殖機能の基準を知っておきましょう。

 

下記はWHOの精液検査の基準値です。

 

精液の量 1.5ml以上
pH 7.2以上
精子濃度 1ml中に1,500万個以上
総精子数 3,900万個以上
精子運動率 32%以上
正常形態精子率 4%以上

 

この数値は、WHO精液検査ラボマニュアルに準拠したもので、マニュアル通りの検査をする必要があり、クリニックによってはマニュアルに沿ってないところもあります。

 

しかし、多くの医療施設がこの数値を参考にしており、実際の治療方針にも影響を与えるものとなっています。

 

妊娠適齢期は男性にもある

これらの数字は、年齢を重ねるごとに低下する可能性があります。

 

あまり知られていませんが、女性だけでなく男性にも妊娠適齢期というものがあり、だいたい40歳くらいまでとされています。

 

また、「テストステロン」という性欲を司るホルモンは、25歳くらいで減少し始めるので、意外と早い段階で男性の性欲は低下しはじめるのです(もちろん人によっては当てはまりませんが)。

 

年齢だけじゃない男性の不妊の原因

もちろん、精巣機能の低下は年齢だけではありません。若くても妊娠させることができない可能性はあります。

 

主な原因は3つの障害が考えられます。

 

  • 造精機能障害
  • 精路通過障害
  • 性機能障害

 

造精機能障害

男性不妊の原因の90%を占めるのがこの造精機能障害です。

 

精巣やホルモン分泌に異常があり、精子が少なかったり作れなかったりします。精液内の精子が少ない場合は乏精子症、全くない場合は無精子症、また精子の数は正常でも運動率が悪い場合は精子無力症と呼ばれます。

 

精路通過障害

精巣で作られた精子は、精巣上体、精管を通って射精されますが、これらが詰まって排出できないと妊娠にいたりません。

 

クラミジアなどの性感染症や結核などで炎症を起こすと精路が塞がれてしまう可能性があります。

 

この障害によっても乏精子症や無精子症の原因になります。

 

性機能障害

勃起不全(ED)や膣内射精障害など、セックスで射精できない障害です。

 

年齢やストレス、妊娠に対するプレッシャーなどの精神的なもののほかに、糖尿病などの病気が原因となることもあります。

 

男性が取り組むべき妊活とは

ここまで述べてきた男性の不妊の原因は、必ずしも妊活で解決できるものとはかぎりません。

 

しかしだからこそ、男性の妊活の第一歩として、「精液検査」を受けることをおすすめします。

 

夫婦一緒の場合は産婦人科で、男性一人の場合は泌尿器科で受診することができます。料金も精子の数など基本的なもののみの場合は保険が適用され、300~1,000円程度で済みます。

 

冒頭に述べたように、不妊の原因の半分は男性にもあります。

 

あなたがせっかく妊活を頑張っても、結局原因はパートナーの方だった、なんてことになると非常にもったいない話です。

 

そのようなことを避けるためにも、まずは男性側に問題がないかを調べてもらってください。

 

健康的な生活を送る

さて、男性側に問題がなかったとして、具体的にどのような妊娠活動をしてもらうか?ですが、あまり大仰に考えず、いわゆる健康的な生活を心がけてもらってください。

 

睡眠をしっかり取る、1日3食食べる、適度な運動をする、お酒を飲み過ぎない等々、小さな生活習慣の積み重ねが「妊活」です。

 

仕事が忙しいとなかなか難しいところもありますが、そういう方は最低限次に掲げる妊活NGだけでも回避するようにしてください。

 

男性が控えるべき生活習慣

ポイントは男性ホルモンを乱さないことと精巣を温めないことです。

 

  • 喫煙
  • 育毛剤
  • 長風呂・サウナ
  • 飲み過ぎ
  • 禁欲

 

喫煙

健康のためには当然よくありませんが、勃起不全や乏精子症の原因にもなるため、妊活中は禁煙しましょう。

 

育毛剤

育毛剤の主成分「フィナステリド」は男性ホルモンの分泌を抑制します。また、精子の数を減らす、勃起不全などの副作用の可能性もあります。

 

長風呂・サウナ

長時間湯船に浸かったり、サウナで座っていると精巣を温めてしまいます。精巣が温まりすぎると精子の数が減少してしまいます。

 

飲み過ぎ

女性と違い、男性の場合は適度なアルコールはOKです。しかし過度なアルコール摂取は勃起しにくくなったり、精子の質を下げることにつながります。

 

禁欲

精子は作られてから3日で死滅します。禁欲して精子の量を増やそうとしても、死滅した精子ばかりでは受精は望めません。我慢もほどほどが良いです。

 

食生活

生活習慣の内、夫婦で気を付けたいのが食生活です。

 

具体的な摂るべき栄養素はこちらの記事、知って得する妊活女子が摂るべき栄養素とは?で述べていますが、妊娠力を上げる栄養素は男女共通のものが多いです。

 

またなにより、いろいろなものをバランスよく食べることは健康な体の大前提です。

 

インスタント食品やコンビニ弁当ばかりだと到底体に良いとは言えないので、お昼はお弁当を作りましょう。

 

そうすれば夫婦で同じものを食べることになり一石二鳥となります。

 

まとめ

いまだ男性の妊活は、日本に浸透しているとは言えません。「イクメン」という言葉がありますが、男性の保育参加はある程度社会的に共有されつつあります。

 

しかし産む前の妊娠に関しては、まだまだ女性の問題と考えている人がほとんどです。まずは、「不妊は男性側にも半分の確率で原因がある」という事実を認識してもらいましょう。

 

また妊娠そのものに対する知識も夫婦で共有しておきましょう。

 

あなたのパートナーは「排卵」について理解されてますか?卵子は生まれた瞬間から減り続けているという事実をご存知ですか?

 

これら最低限の認識を共有してはじめて「妊活」が始まります。

 

逆にいえば、こういったことを知っていれば、おのずと妊娠を目指す生活習慣を意識するはずです。

 

おおげさに考えず、ぜひ夫婦「二人三脚」で、妊活の第一歩を踏み出してください。

 

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