意外と知らない妊娠のメカニズム

意外と知らない妊娠のメカニズム

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あなたは妊娠の仕組みを人に説明することができますか?

 

日本の義務教育では「保健・体育」で妊娠の仕組みについて教わっているはずですが、意外と人に説明できるほど理解している人は少ないのではないでしょうか。

 

今回は妊活の第一歩として知っておくべき「妊娠のメカニズム」について解説します。

 

目次

  1. 妊娠の仕組みを知ることは妊活の第一歩
  2. 卵子と精子について知る
    1. 卵子は増えない
    2. 精子も年齢とともに質が下る
  3. 妊娠のメカニズム
    1. 排卵
    2. 射精
    3. 受精
    4. 着床
  4. 妊娠は奇跡

 

妊娠の仕組みを知ることは妊活の第一歩

妊娠のメカニズムを理解していなくとも、妊娠はできます。

 

しかし、メカニズムを知っておくことでより妊娠しやすくなることもまた事実です。

 

なぜなら妊娠には、妊娠しやすいタイミングというものがあり、そのタイミングがわかれば妊娠の確立を上げることができるからです。

 

もちろんその上る確率はほんの数パーセントかもしれません。

 

しかしもともと高いとは言えない妊娠の確立を、たとえ数パーセントでも上げる意味は、十分大きいと言えます。

 

またこれは女性に限った話ではありません。

 

精子がなければ受精はしないのです。

 

男性も自身の体を知ることで、元気な精子を作ることができ、受精の確立、妊娠の確立を高められます。

 

妊娠のメカニズムを理解することは、妊活の第一歩と言えます。

 

この第一歩こそ、夫婦一緒に踏み出すべきです。

 

卵子と精子について知る

まずは、妊娠の前提となる卵子と精子について知っておきましょう。

 

卵子は増えない

女性の方でも意外と知らない方いますが、卵子は生涯増えることはありません。

 

しかも生まれる前から減り続けているのです。

 

女性が最も卵子を持っている時期は、まだお母さんのお腹の中にいる時期、胎生20週ごろです。

 

その数約700万個。

 

そしておぎゃあと生まれる頃にはすでに約200万個に。さらに、初潮を迎える10歳頃にはその約1/10、約20~30万個に減っています。

 

そこから、毎月1個の卵子を排卵しますが、もちろん減るのはその1個だけではなく、その選抜のために毎月約1,000個の卵子が消滅します。

 

排卵される卵子は、できるだけ質の良い卵子が選ばれます。

 

そして卵子は体内で作られることはありません。

 

これはつまり、毎月質の良い卵子を順番に失っていってるわけですから、年を取ればとるほど、卵子の質は悪くなっていくことを意味します。

 

精子も年齢とともに質が下る

いっぽう精子は精巣で作ることができます。

 

数に関しては問題なさそうですが、1度の射精に存在する精子の数が少ないと、妊娠しにくくなります。

 

また、精子の運動率が悪くても妊娠率は下がります。

 

これら精子の質は、年齢を重ねれば低下しやすくなりますが、原因は加齢だけではなく、若くとも健康状態が悪ければ質は低下しやすくなります。

 

妊娠のメカニズム

さて妊娠のメカニズムについてですが、妊娠は、

 

  • 排卵
  • 射精
  • 受精
  • 着床

 

という4つのプロセスを経て成立します。

 

この4つのプロセスをそれぞれできるだけわかりやすく解説していきます。

 

排卵

排卵とは、卵巣の中にある卵胞から卵子が出てくることです。

 

卵胞(原始卵胞)は中に卵子を含む袋のようなもので、これが排卵前に20~30個ほど卵巣内で選ばれ、用意されます。そしてこの選ばれた20~30個の卵胞のうち、最終的にもっとも大きく育った、たった一つの卵胞(主席卵胞)から卵子が飛び出します。

 

これが「排卵」です。

 

ちなみにその他の卵胞は主席卵胞の養分となり消滅してしまいます。

 

卵胞から飛び出した卵子は、卵管の先っぽにあるイソギンチャクのような形をした「卵管采(らんかんさい)」にからめとられ、「卵管」に送り込まれます。

 

そして卵管の最も太くなっている部分「卵管膨大部」にたどり着いた卵子が、そこで待つ精子と巡り合うのです。

 

なおこの卵子の体内での寿命は24時間~48時間ですが、受精可能なのは排卵からおよそ6~8時間程度しかありません。

 

射精

いっぽう、性交により膣内に入った精子は、子宮口から子宮腔(しきゅうくう)を通って卵管膨大部を目指します。

 

その数、数千万~数億個。寿命はおよそ2~3日と言われています。

 

膣から卵管膨大部までの距離は約17センチほどで、人間に換算すると約6㎞ですが、その道は決して平たんではありません。

 

膣内は普段は子宮を守るため酸性に保たれており、これは弱アルカリ性の精子にとっては過酷な状況です。この子宮の入り口時点で、精子の数は射精時の約100分の1ほどになります。

 

もちろん子宮内に入ってからもまだまだつらい状況が続きます。子宮内膜のヒダは精子にとっては険しい山道と同じです。

 

また子宮内では白血球の攻撃にさらされることもあります。ここでも多くの精子が死滅し、子宮から卵管に入るころには数十から数百個にまで淘汰されています。

 

つまり、卵管に入る時点で、99.99%以上の精子が死滅しているのです。

 

そして、過酷な競争に勝利し、卵管膨大部に到着した少数精鋭の精子たちは、卵子を守るために覆っている「透明帯」を破る準備(ハイパーアクチベーション)に入ります。

 

受精

多くのなかから選びに選び抜かれた、たった一つの卵子と合体できるのは、もっとも早く「透明帯」にもぐりこむことができた、たった一つの精子だけです。

 

精子を取り込んだ卵子はすぐさま「透明帯」の性質を変え、バリア(受精膜)を作って他の精子の侵入をシャットアウトします。

 

これが「受精」で、新しい生命誕生の瞬間です。

 

受精卵は28時間以内に細胞分裂をはじめ、約7日から10日くらいかけてゆっくりと卵管から子宮内膜を目指します。

 

着床

着床の準備は、じつは卵子が排卵する前からすでに始まっています。

 

卵胞を成熟卵胞に育てる際に「卵胞ホルモン(エストロゲン)」というホルモンが分泌されますが、このホルモンは「卵巣さん、卵胞を育ててネ」という情報と同時に、子宮に向かっては「子宮さん、準備ヨロシク」という指令を出しています。

 

この情報を受け取った子宮は受精卵を受け入れるため、子宮内膜を厚くしはじめます。

 

また、排卵したあとも、卵子が出ていった卵胞が「黄体」へと変化し、「黄体ホルモン(プロゲステロン)」を分泌します。

 

黄体ホルモンは「子宮内膜さん、卵子が出ていきました。受精卵となってそちらに行くかもしれませんので、着床しやすいよう引き続き準備をお願いします」という指令を出します。

 

これを受けた子宮は子宮内膜をさらに分厚くし、内膜が剥がれ落ちないよう頑張ります。

 

そうして準備された子宮内膜に、いよいよ受精卵がやってきました。

 

子宮までたどり着いたころの受精卵は、胚盤胞と呼ばれます。

 

胚盤胞は指輪のような形をしており、宝石の部分が赤ちゃんになる本体部分(内細胞塊)に、リングのところがお母さんから栄養をもらう胎盤の部分(栄養外胚葉細胞)になります。また全体は卵の殻のように透明膜で覆われています。

 

着床はまず、胚盤胞が透明帯を破ることから始まります。いわば孵化と同じです。

 

そして内細胞塊と栄養外胚葉細胞が、まるで植物が大地に根を張るように子宮内膜にもぐりこみ、結合します。

 

これが「着床」で、これをもって妊娠がようやく確定します。

 

妊娠は奇跡

いかがだったでしょうか。

 

卵子も精子も、それぞれ選びに選び抜かれたたった一つの卵子と精子ですが、必ずしも受精するとは限りません。

 

卵子の受精可能な時間は6~8時間です。

 

いっぽう精子の受精可能な時間は約36時間とされていますが、これは卵管までたどり着いた精子の話であり、場合によっては1匹の精子も卵管にたどり着けないこともあります。

 

また、かりに受精したとしても、着床しなければ流産となってしまいます。

 

受精卵の着床率は約20%です。

 

こう考えると、妊娠とは奇跡だと言わざるを得ません。

 

たしかに、受精の確立自体は、排卵日前後にタイミングを合わせることで80%ほどにまで高められるそうです。

 

しかし、あなたが生まれたのは、あなたのお母さんが持っていた約700万個のうち生き残っていた1個の選ばれた卵子と、あなたのお父さんの持っていた、数億個の精子のうちの一つが受精し着床に成功したからです。

 

卵子でも精子でも、どちらか一方でも違う卵子あるいは精子だったなら、生まれたのはあなたとは全く違う別の人間です。

 

そう考えれば、やはり妊娠は奇跡だと言えるのではないでしょうか。

 

やがて生まれてくる赤ちゃんを、夫婦ともに、目一杯愛してあげてください。

 

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